
坪松 賢太さん
クラフトビールで地域も北海道も元気に!
教育と起業と移住が叶う安平町へ、
東京からやってきた坪松賢太さん。
地元の農産物を使ったクラフトビール造りで
人口減少社会と商業の活性化に挑むお話。
安平町に新風! 地元素材のクラフトビールで町を盛り上げる

2024年4月、安平町の早来(はやきた)地区に安平初のオリジナル地ビールを提供するスポーツバーがオープンしました。
ビールの開発から販売まで手掛けるのは、東京での仕事を辞め、地域おこし協力隊として安平町に移住した坪松賢太さんです。
坪松さんは北海道恵庭市出身で、高校卒業後に北海道を離れ、大学で化学を専攻しました。大学院卒業後、東京都内にある機械系専門商社に就職し、順風満帆な生活を送っていました。しかし、コロナ禍でのリモートワークがきっかけで「自分は何のために仕事をしているのか」と考え始め、会社を辞めて地元に戻り、個人事業主としての生活環境を模索していました。
奥さまは横浜市出身で、北海道への移住には賛成していましたが、気がかりだったのは2人の子どもたちの教育環境。そんな中で耳にしたのが、安平町が設立した小中一貫の義務教育学校「早来学園」でした。学校に興味を持ち町役場へ訪れた坪松さんはこのとき、「Fanfare(ファンファーレ)あびら起業家カレッジ」という起業創業と移住を連動させた取り組みがあることを知り、2022年度の取り組みに参加してみることに。はじめはビール事業を計画していたわけではなく、町の課題を解決するためのアイデアを探していた坪松さん。食品製造業などで北海道の良さを伝えたいという想いと、化学者でクラフトビール好きだったことからビール事業を思いついたそうです。プレゼンでは、若年層や子育て世代をターゲットとした人口減少対策と、商業の活性化という安平町の課題に対して、地元の農産物を利用したクラフトビール造りで解決すると提案したところ、見事採択されました。
地元の農産物を生かしたビールで世界へ発信

クラフトビールのブランド名は「NORTHERN BREW(ノーザンブリュー)」。
第一作は2023年4月に誕生しました。安平町産のオーツ麦を使ったクラフトビールで、看板商品は「ABIRA OATS IPA」。苦味が控えめで、フルーティーな味わいが特徴です。2024年度内に自社工場ができるまでの間は、道内各地のクラフトビール会社に製造を委託して生産をします。
当面の売り上げ確保のため、坪松さんはキッチンカーを導入し、イベントに出店。また、2024年4月には町所有のチャレンジショップを借りてスポーツ&ビアバー「NORTHERN BREW Sports&Beer Bar」を開店しました。町の特産である菜の花の酵母を使ったビールなど地元の農産物を生かした商品も販売し、オープン直後から新聞にも載るなど話題のお店です。
クラフトビール事業は順調に進んでいますが、奥さまは仕事の都合で2人の子どもとともに当面は横浜市に住む予定です。坪松さんのプライベートの目標は家族で安平町に住み、子どもたちが早来学園に通うこと。仕事の目標は、2024年度中に工場を立ち上げて生産を開始し、町の特産品としてふるさと納税の返礼品になること。そして、クラフトビールを通じて北海道の魅力を世界に発信することです。
坪松さんが立ち上げた地ビール事業は、地元の農産物などの有効活用とともに、地域の賑わいや雇用の創出にもつながります。この事業で人口減少社会と地域産業の活性化に挑むべく邁進する坪松さんの活躍から目が離せません。


